院長のひとりごと No260

雨の季節に目にする機会が多いアマガエル。
鮮やかな緑色をイメージされる方も多いと思いますが、周囲の環境に合わせて、黄緑や茶色・灰色などに体の色を変化させるのは御存じだったでしょうか!?

さて同じように歯の治療でも、周囲の状況に合わせて治療箇所が目立たないように白い材料を使うことがあります。その代表が、保険診療でも利用できる
『CR (シーアール)』という白いつめ物です。

『CR』とは『コンポジットレジン』のことで、セラミック粒子と合成樹脂を混ぜた複合プラスチックの素材で、「樹脂」と呼ばれることもあります。

通常、大きな虫歯の治療では、治療箇所の型を取り、その型を使ってつめ物を製作するという工程があるため、出来上がるのに1週間程度時間がかかり、2回ほど通院が必要です。しかし小さな虫歯の場合は『CR』で治療するので、1回で済ませることが出来ます。

『CR』は粘土状の柔らかい素材のため、型取りの必要がなく、『特殊な光を当てるとその場ですぐに固まる』という性質のため、、1回で治療が出来ます。

「治療期間が短いなら、治療は全部『CR』にしたいです!!」

なんて声が聞こえてきそうですが、『CR』はプラスチックが使われているため、強度が弱いという弱点があり、大きな虫歯など広い範囲を削った歯には使うことが難しくなります。

虫歯が小さいうちに発見出来れば、『CR』で治療することができ、時間も治療費もかけずに済みます。

また、削る量も最小限で済むので、「歯の寿命」という意味でも、早期発見・早期治療はとても重要です。定期検診が大事になります。
  (文章協力 株式会社シーエイチアイ)