院長のひとりごと No276

秋といえば「食欲の秋」。
旬の食材を味わうのが楽しみになる季節ですね。
旬の食材はおいしいだけではなく栄養価も高いため、積極的に食事に取り入れるためには、お口のケアが欠かせません。

中でも妊娠中の方は、お口のトラブルが起こりやすく、母子の健康にも悪影響を与えうるため、特に注意が必要です。

そこで今回は、『妊娠中の口腔ケアの重要性』についてお話していきます。

妊娠中は口内に様々な問題が発生しやすくなります。
「気分が悪くて、歯が磨けない」
「だ液がネバついて気持ちが悪い」などがその代表例で、
その結果、
「歯ぐきに腫れや出血が出る」
「口臭が強くなる」などのトラブルが起こります。

原因のひとつが、女性ホルモンの分泌量の増加と言われています。
サラサラだっただ液が粘り気を増し、つわりにより歯みがきが困難になるなどして、普段よりもお口の中を清潔に保つ力が弱まります。
また、歯周病菌の中には、女性ホルモンによって活発になる菌が存在することも、関係しています。

妊娠中のお口のトラブルはお母さんだけの問題ではなく、赤ちゃんにまで影響する恐れがあるのを御存じでしょうか!?

その一例が「早産」や「低体重児出産」です。
近年の研究により、妊娠中の歯周病がこれらのリスクを約2倍〜4倍も高めることがわかっています。これは、歯周病菌や歯ぐきの炎症が、子宮の収縮に影響を与えるためと考えられています。

妊娠中のお口の健康はお母さんと赤ちゃん、双方に大切です。
妊娠安定期に入ったら、お口のチェックに来てみて下さい。 
(文章協力 株式会社シーエイチアイ)